西アフリカで多数の「エボラ孤児」 親族が「引き取り」拒否、路上さまよう

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   世界保健機関(WHO)は2014年10月1日、エボラ出血熱の死者数が3338人、感染者が7178人に達したと発表した(9月28日時点)。アメリカ国内で初めて感染者が確認され、感染拡大は止まる気配がない。

   猛威の余波は子どもやペットにも及んでいる。感染の恐れから、地域から見放された孤児や、捨てられたペットが急増しているという。

親を亡くした子供が3700人以上

エボラ出血熱で両親を失ったという孤児。手には自身の回復証明証(提供:(公財)日本ユニセフ協会)
エボラ出血熱で両親を失ったという孤児。手には自身の回復証明証(提供:(公財)日本ユニセフ協会)

   ユニセフは9月30日、感染が拡大するギニア、リベリア、シエラレオネの3か国で、両親またはそのどちらかを失った子どもは、少なくとも3700人に達すると発表した。

   親を失った子どもたちの多くは、感染を恐れる親族から引き取りを拒否され、孤児となるケースが増えているという。地域コミュニティーの中で感染源や災難、トラブルと見なされ、適切なケアを受けることができず、路上をさまよっていることもある。こうした子どもの約20%が2歳未満だとユニセフは報告している。

   3か国を訪問した、ユニセフの西部・中部アフリカ地域事務所代表のマニュエル・フォンテーンさんは「多くの子どもたちは、自身が望まれない存在となってしまった、さらに見捨てられたと感じています」という。これらの地域では親が亡くなった孤児は親族が引き取ることが一般的だったそうだが、「エボラ感染を恐れるあまり、その恐怖心が家族の絆よりも強くなっている地域も存在しています」と指摘する。

   ユニセフは子どもたちの心身のケアやエボラからの回復者への支援を進めており、より一層の援助を国際社会に求めている。

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