「片手に収まり、ポケットにも入る大きさ」にこだわる人はいる
とはいえ、こうしたあからさまな「大安売り」を通信キャリア側は推奨しておらず、あくまでもキャンペーン実施の可否は代理店の判断によるものだろうと木暮氏は分析する。
今回のiPhone6と6 Plusは、画面サイズがそれぞれ4.7インチ、5.5インチと従来から拡大した。この大画面化を歓迎しない人もいるという。9月27日付の「NEWSポストセブン」の記事は、片手では操作しきれない「6」「6 Plus」を敬遠し、あえて「5s」を求める利用者を紹介していた。「6 Plus」に至っては、タブレット型端末「iPadミニ」と変わらないと嘆く声も聞こえるそうだ。
木暮氏も新型iPhoneに触れてみたが、「指1本で楽々操作というわけにはいかず、『らしさ』を失ったようで残念」と感想を述べた。もちろん基本的な性能は旧モデルより優れているが、画面サイズに関しては利用者間で賛否両論分かれているとみる。旧機種とはいえ「5s」が出たのは1年前。「何が何でも最新iPhoneが欲しい」という考えでなければ、機能的には十分こと足りそうだ。
スマートフォンのトレンドを見ると、世界的には画面の大型化が進んでいるのは間違いない。それでも「片手に収まり、ポケットにも入る大きさ」にこだわる人はいるだろう。iPhoneの新機種登場時に、販売店が旧モデルの「在庫一掃セール」を行うのは過去にも例があるようだが、今回は画面サイズの好みから「むしろ5sを選ぶ」という利用者が一定数いても不思議ではない。