拉致被害者の救済訴える「空と海の向こう」 無名歌手がオリコントップ10入り 

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「うれしかったけど、身の引き締まる思いです」

   拉致問題をめぐっては、北朝鮮側による拉致被害者の再調査が難航。被害者家族の高齢化が進み、限られた時間の中で政府も「実効性のある調査が進むことが大事。全力で取り組む」としているが、周囲は気を揉むばかりだ。

   ひとつの目標としていたオリコントップ10入りを果たしたことについて、山口采希さんは「これまで拉致問題解決へ向け、絶やすことなく声をあげてこられた皆さんの想いが、このような形として現れたのだと思います。順位を知った時はとっても嬉しかったのですが、今は拉致問題解決へ向けての『手段』を一つひとつ手にして行かなければならないことを想うと、とっても身の引き締まる思いです」と話す。

   そんな山口さんだが、彼女の歌はちょっと変わっている。明治時代から太平洋戦争の終わりまで日本の教育の柱だった「教育勅語」を現代風にアレンジした「大切な宝物」(2012年9月)や、自衛隊への感謝の言葉を歌った「ありがとう、じえいたいさん」(2014年5月)がある。

   LIVEでは、祖父の影響で覚えた軍歌や唱歌もレパートリー。山口さんは、「祖父や祖母が生きてきた時代をもっと知りたいという想いを強く持っていますし、そして知れば知るほど学ばなければならないことがたくさんあって、今の私にとって大切なことばっかり、と気付くんです」と話す。

   「未来を築いていくために、一度振り返ろうよ」が歌に共通したテーマで、今後もそのスタイルを貫くという。

   山口さんはふだん、大阪の商業施設や名神高速道路・吹田サービスエリアのフリーLIVEなどで演奏。2014年10月26日には大阪ブルーリボンの会の拉致問題街頭活動で、署名を手伝いながら、「空と海の向こう」を歌う。

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