御嶽山噴火でも使われた「心肺停止」 なぜ「死亡」といってはいけないのか

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日本は死亡確認に医師の診断が必要

   関西福祉大学の勝田吉彰教授によると、「日本で心肺停止の状態とは、心音が聞こえない『心臓停止』および『呼吸停止』の状態を指します」という。死亡確認にはこの2つだけでは十分ではなく、「脈拍停止、瞳孔散大と合わせて、4つすべてを医師が診断することが必要です。医師が宣言し、初めて死亡が確定します」と語る。海外ではこうした手順が踏まれるとは限らないため、日本と大きな違いが出ているようだ。

   長野県警も、「医師の診断がまだできておらず、心音と呼吸が停止していることから判断」(同広報)して、「心肺停止の状態」と発表している。

   なお、心肺停止の状態から息を吹き返すケースはある。たしかに、街中で倒れた人が心臓マッサージやAEDを施されたり、病院で強心剤を投与されたりして蘇生することはある。ただし、あくまで迅速に必要な手当てがされた場合がほとんどだ。「山頂付近に残る人たち」の一刻も早い「救出」が望まれるが、有毒な硫化水素が充満しており、二次災害の恐れから捜索は打ち切られ、再開は30日に持ち越されている。

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