テレビ映像ではなぜ車のナンバーにぼかしが入っているのか

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関西テレビ「風景撮影で映ったナンバーはモザイクの必要なし」

   車のナンバー情報だけでは、少なくとも「正規のルート」を通じて所有者の個人情報を入手するのは不可能だ。それでもテレビ局がナンバープレートにモザイクをかけているとすれば、どんな理由があるのだろうか。

   関西テレビの「番組制作ガイドライン」に、車のナンバーに関する「モザイク・ぼかし」の記述があった。主要なテレビ局はどこも「放送倫理」や「ガイドライン」を策定し、プライバシーへの配慮をうたっているが、ここまで踏み込んで規定、公表しているのは珍しい。

   ガイドラインの冒頭で「風景撮影で映ったナンバー、事故を起こした車のナンバーについてはモザイクの必要はありません」としている。ただし「事故車両が盗難車であることが明らかな場合は、本来の持ち主に被害が及ぶことも考えられるのでモザイク処理します。違法駐車の一斉取り締りなどではモザイク処理もやむを得ません」と説明。また、所有者が有名人の場合は「プライバシー保護と犯罪防止の観点からモザイクをかけます」とある。

   2014年9月24日朝に放送された、民放各局の情報番組を見比べてみた。この日は日本テレビ、フジテレビ、テレビ朝日それぞれが、神戸市長田区で行方不明となっていた女児の遺体が発見されたニュースを報じていた。現場付近は住宅が多く、比較的交通量の多い道路が近いこともあり、カメラには事件とは関係のない車がしばしば映し出されていた。だがどの番組も、ナンバープレートの数字にモザイク処理を施すようなことはしていなかった。ことさら車のナンバーを強調してはいないが、たまたま映った程度であれば放送上問題なしと判断したのだろう。

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