エイジングケアに焦点をあてた女性向けヘアケア市場が活性化している。少子高齢化で国内市場は縮小しているものの、「団塊世代を中心に、気持ちや見かけの若い中高年者が増えており、女性の見た目にかかわる髪のケアに対する需要が高まっている」(日用品メーカー)ためだ。化粧品・日用品メーカー各社は新たなヘアケア商品を続々と市場に投入している。
資生堂は2014年9月21日、化粧品専門店ブランド「ベネフィーク」から育毛美容液「スカルプエッセンス」を発売する。同社はこの新商品発売を機に「見た目年齢」など顔全体の印象を左右するヘアカテゴリーを強化する方針だ。
髪のエイジングケア市場は過去10年で3倍に拡大
資生堂が実施した調査によると、50代の女性の髪を20代の女性の髪に差し替えた場合、平均的な「見た目年齢」は約5歳若く見える、との結果が出たという。髪が女性の外見の印象に与える影響は非常に大きいととらえ、同社は新商品に発毛を促す成分や独自の保湿成分を配合、オリジナルマッサージで血行を促進する美容法も同時に提案していく。
富士フイルムも14年夏、40~50代の女性を主なターゲットとしたエイジングケア用のヘアケアブランド「アスタリフト スカルプフォーカス」を発売し、ヘアケア市場への初参入を果たした。新商品は独自のナノ化技術を用いて、加齢とともに失われがちなハリやコシ、ボリュームをケアするという。同社によると、髪のエイジングケア市場は過去10年で3倍に拡大しているといい、「髪のエイジングケアニーズが高まっていることから、開発を目指した。今後もニーズをとらえた独自性の高い商品を提供していきたい」とする。