生豆が収穫できるまでは3~4年かかる
ブルーマウンテンの販売休止の原因は、2012年10月にジャマイカやアメリカを襲ったハリケーン「サンディ」に遡る。このとき、多くのコーヒーの木が倒れるなどの被害を受けた。
さらに2013年、コーヒーの葉の光合成機能を奪い2~3年で枯らしてしまう、強い伝染力をもつ「さび病」や、コーヒーの実に入り込んで卵を産み、ふ化した幼虫が種子(コーヒー豆)を食べてしまうコーヒーベリーボーラー(CBB)などの病虫害の被害が追い討ちをかけた。
UCC上島珈琲によると、「2014年度のブルーマウンテンの生産量は前年に比べて半減する見通し。直近10年の生産量のピークである2007年と比べると5分の1に減少しており、需給がひっ迫しています」としている。
ブルーマウンテンの販売再開について、同社は「2015年2月ごろから始まる収穫の状況を見極めて、早ければ来春からの販売再開を目指したい」という。
とはいえ、「ハリケーン被害で残った木から、どの程度収穫できるかにかかっているのですが、どこまで販売できるかは現段階ではなんとも言えません」とも漏らす。
一方、病虫害による被害から、現地では幼木を植えるなどの「再生」を進めているが、こちらも収穫までは3~4年かかるとされる。
どうやら、ブルーマウンテンはしばらく「お預け」のようだ。