エジソンは「天才は1%のひらめきと99%の努力だ」と言ったが、「努力」できること自体が天賦の才能であるらしい。
エリート音楽家はみんな努力している
2014年6月、『Psychonomic Bulletin & Review』に掲載された新しい研究結果によれば、「すぐれた音楽家は、その技能を獲得するために必要な長時間の練習ができるよう遺伝子にプログラムされている」という。米ミシガン州立大学心理学教授のザック・ハンブリック氏らによって発表された。
音楽やスポーツなどの専門的技術の発達については、これまでにも「生まれ(遺伝)か育ち(環境)か」という論争が繰り広げられてきた。最近は「遺伝と環境が相互に関連している」とする説が有力だ。過去には、エリート音楽家は20歳になるまでに平均して約10,000時間も練習に費やし、普通の(エリートと呼ばれる域に達しなかった)音楽家より数千時間も多いという研究結果もある。生まれつき音楽的な才能に恵まれていても、大成するには努力が不可欠だとわかるが、今回の研究のユニークな点は、その「努力」さえも遺伝の影響を受けていると示唆した点だ。