「捜査権・起訴権」求め特別法合意案を拒否
事件の詳細は明らかになっていないものの、こうした遺族らの振る舞いを「行き過ぎ」だと感じた韓国人は少なくない。インターネット上には、
「ついに本性を現し始めたね」
「家族対策委員会は新しい国会議員ですか?」
「こんな人たちに子を失った遺族として同情した時間がもったいない」
「家族対策委員会の人物が私に『どうせ遺族なら警察も動かない』と自慢していた話にも当てはまります」
といった飽きれ声や怒りの声が相次ぎ投稿されている。
こうした一部遺族の「モンスター化」は以前から指摘されてきた。事故以降、大統領をはじめ閣僚や国会議員に対する乱暴な言動が度々報じられ、国民に不快感を与えているという。さらに、政治にも大きな影響を及ぼしている。
家族対策委員会は自らも参加する調査委員会に「捜査権」と「起訴権」を与えるよう強く主張している。そのため、これまでに与野党が取りまとめた同事故の特別法の合意案も、遺族の反対のせいで野党第1党が2度とも覆した。
与野党の対立によってセウォル号関連法以外の法案処理が滞り、政治は混迷。高校生被害者を除いた一般人犠牲者の遺族グループである「一般人犠牲者遺族対策委員会」が「犠牲者の悔しさ、遺族の絶望感と恨みを与野党の争いの道具として利用してはならない」などとして与野党合意案の受け入れを表明したのとは対照的だ。
朝鮮日報によれば、家族対策委員会は「遺族の代表は今や野党の上王(譲位した国王)」とまで言われ始めているという。