国連の安全保障理事会は2014年9月18日、緊急会合を開き、西アフリカでまん延するエボラ出血熱に関する緊急対処支援などを呼びかける決議を全会一致で採択した。
公衆衛生問題についての安保理決議は00年のHIV(エイズウイルス)の感染防止に関する決議採択以来、3件目で異例。
前例のないエボラ熱の拡大を「国際平和と安全への脅威」と位置づけている。
決議は、加盟各国に対し、野戦病院や医療物資などの緊急支援を強調しておこなうよう各国に呼び掛けるもの。具体的には、「医療支援や専門知識を備えた要員などの提供」「感染地域への渡航制限を解除し、航空・海運業界も運航を維持する」ことなどを求めた。また、感染症に関して誤った認識が広がるのを防ぐため、加盟国や関係機関が情報提供に努めるよう求めることも盛り込んでいる。