朝日新聞グループ、今度は「出版」で不祥事 ライバル社資料を「持ち出し」「使用」疑惑

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朝日新聞出版「意図的に持ち出した事実はない」

   こうした週刊文春の報道を受け、9月17日、朝日新聞出版は声明をホームページ上に公開した。

   資料を入手したことについては、「弊社がデアゴ社の内部資料を意図的に持ち出したり、持ち出させたりした事実はありません」とする。引き抜きいたという点についても、「この社員は2013年春の定期採用試験に自ら応募してきた者で、通常の選考を経て採用しました。スカウトしたわけではありません」と反論している。

   資料を所持し続けていたことは、「退社後も所持していたことは軽率な行為であり、弊社はデアゴ社幹部に謝罪したうえ、資料をデアゴ社幹部に返却、廃棄しました」とした。資料の持ち込み、不正利用については、会社情報の取り扱いの認識が個人として至らなかったためとして、組織ぐるみの行為ではないという説明だ。

   デアゴ社の内部資料をどのように利用したのか声明では明らかにしていないが、朝日新聞の記事によると、一部はデアゴ社に無断でテレビCM製作の説明会で広告会社に渡していたことを認めている。

   週刊文春によると、デアゴ社は逓減表などが流出していたことを問題視し、告訴を検討するとしていた。しかし、J-CASTニュースの取材に対し、デアゴ社から書面で以下のような回答があった。

「弊社の調査によれば同社による不正利用の事実が以前同社により弊社に開示された重要性の低いデータ以外は確認されていないこと、また弊社データの更なる流出が確認されていないこと、更に、弊社として認識すべき実害が現時点で確認できていないこと等の理由により、現時点で朝日新聞出版を告訴することは考えておりません」

   逓減表や売上表が重要性の低いデータに当たるのかどうか、内部資料流出の重要性をどう考えるのかについて、「コメントはない」という。

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