愛媛県で登山中に遭難して救助された20代の男性3人のうち1人が、救助直後にフェイスブックに「楽しかったよ」などと書き込んでいたことが分かった。遭難では、3人を助け出そうとした県警の救助隊員が滑落死しており、何を考えているのかと非難の声が出ている。
「今日から三連休で今、今治の旅館に来てます! 明日は朝松山に行って、大学時代の親友に会って、三人で西日本最高峰の石鎚山を登ってきます! 初松山楽しんできます!」
「ぜひ一度は行ってみて!!笑」とも書き込み
愛媛県内や広島市から来た3人のうち運送会社勤務の男性(25)は2014年9月13日、自らのフェイスブックにこんな書き込みをしていた。
ところが、翌14日の登山は、事はそううまくは運ばなかった。
愛媛県警西条署などによると、3人は、途中で道を間違えて、石鎚山の東側になる大森山に迷い込んだ。そこで夕方になってしまったため、携帯電話で道に迷ったと県警に通報した。
県警では、15日朝にヘリを飛ばして捜索を行い、急斜面の沢にいた3人を見つけた。西条署山岳警備救助隊員の巡査長(33)がヘリから吊り下げられて現場近くに降りたが、その近辺から崖下に約20メートルも滑落した。
巡査長は、病院に運ばれたが、出血性ショックで約2時間後に死亡した。報道によると、滑落原因についてはまだ分からないという。3人は、別の隊員が助け出し、ケガなどはなかった。
男性のフェイスブックには、書き込み後に「充実した三連休いいね! めっちゃ楽しそう」とコメントが寄せられていた。男性は、救助からそれほど間もない15日夕に、コメントへのお礼を述べ、「いろんな発見があって楽しかったよ(^^)」「ぜひ一度は行ってみて!!笑」などとリプライした。
これに対し、ネット上では、このリプライがたちまち話題になり、「遭難してこの日記はないだろう」「普通はご迷惑をおかけしましただろうが」「職務とは言え人生を捧げた殉職警官も浮かばれんなあ」と非難の声が相次いだ。