タイの数学教科書表紙に日本のAV女優 出版社は謝罪、配布教科書を全て回収

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   数学の教科書の表紙に日本のAV(アダルトビデオ)女優を登場させたとして、タイで教科書の回収騒ぎがあった。タイの教科書出版社が、ネット上に出回っている動画や写真の中から表紙に適したものを選び、無断で使用してしまったのが原因だった。

   教科書に使われたAV作品は日本では2014年4月4日からDMMがR18指定でネット配信したものだが、特に有名な作品、女優というわけではない。タイでは日本のAVが大人気で複数のネットユーザーから指摘があって発覚したそうだ。

「まな先生」はセクハラが大好きな数学教師

   タイの大衆向け日刊紙「カーウ・ソット」の2014年9月11日付け電子版などによれば、バンコクの職業教育委員会事務局(VEC)は、日本のポルノスターを表紙に使った高校の教科書「基本的な数学」のリコールを命じた。3000部印刷したもののうち2000部が既に全国の10校に配布されている。表紙には出席簿を読みあげているようなポーズでメガネをかけた東洋人風、スーツ姿の若い女性が大きく写っている。この人物が日本のAV女優なのだそうだ。

   どうしてこんなことになったのかといえば、表紙を担当したデザイナーがインターネット上から勝手に画像を拾ってきて使うという違法行為をしたためで、教科書の出版社は謝罪し、配布した教科書を全て回収することになった。現在は新しい表紙に変更している最中なのだという。

   問題となったAV女優が出演する作品をDMMのアダルト作品配信サイトで検索してみると、「素人」ジャンルに「まな」という作品が見つかった。

   教育実習でやってきた「まな先生」は数学担当。授業がスパルタだったため生徒から嫌われ、セクハラを仕掛けられる。しかし、先生はセクハラが大好きで、これがきっかけで生徒は「まな先生」が大好きになっていく、といった内容だ。作品のレビューは1件あって、

「こんなエロイ先生に教えてもらったら毎日の授業は楽しいだろうね!」

などと書かれている。

   しかし、この「まな先生」を演じている女優の作品はこれしか見つからず、作品自体も有名というわけではないようだ。今回の教科書騒動は複数のネットユーザーから指摘されて発覚したわけだが、タイにはAV女優マニアがいる、ということになる。

「若いタイ人男性の間で非常に人気です」

   実は、日本のAVが東南アジアで大人気なことは良く知られているがタイも例外ではない。先の日刊紙「カーウ・ソット」も、

「日本のAV業界は若いタイ人男性の間で非常に人気です」

などと説明している。もっとも、彼らが見ているのは違法にネットにアップされたものや海賊版が殆どで、売り上げでは日本のAV業界に貢献していない。ただ、AV女優自体は日本では想像できないほど有名で、女性の間でも名前が知られているほどなのだという。そのため、タイのイベントに招待されたり、映画などに出演したりすると大きな話題になる。

   2012年3月にはタイ政界の実力者がタイ正月の「水かけ祭り」で開催するパーティーに、AV女優を中心とした日本のセクシーアイドルグループ「恵比寿マスカッツ」を招くと表明したとして、タイの各紙が大きく報じていた。同グループは13年4月7日に解散したが、蒼井そらさん、麻美ゆまさん、小澤マリアさんなどが所属していて、東南アジアでの人気は絶大だった。11年11月には5枚目のシングル「ロッポンポン☆ファンタジー」が世界25カ国で配信されるなど世界進出も果たしている。

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