「他の地銀を巻き込むため」公表を急ぐ
ただ、共同出資会社の出資比率など、提携の具体的な枠組みを詰めるのはこれから。中身がほとんど決まっていないにもかかわらず、公表を急いだ理由について、両行の関係者は「他の地銀を巻き込むためだ」と明かす。両行が詳細を決めた後では、他の地銀は参加しづらいが、早い段階から加われば枠組み作りから関われる。白紙の状態で計画をぶち上げ、他の地銀が参加しやすい環境を作った、というわけだ。
実際、提携検討の公表後、全国の地銀から問い合わせが相次いでいるといい、提携先は拡大する可能性がある。大都市にしか店舗を持たない三井住友銀は、地銀から見れば競合が少なく、提携相手として安心感があるようだ。