「出社されておりません」と明かす
一方で浅利氏は、退任後も舞台演出の仕事は続けていく意向を示していた。劇団経営の一線からは退くものの演出家としてはまだまだ現役ということなのだろう。四季作品についても、これまでのほとんどの作品に関わってきているため、再演時には演出家として仕事を受けることが想定される。
ところが関係筋によると、現在の浅利氏は四季の稽古場に入ることができなくなっているという。「問題のある振る舞い」のために、事実上の「出禁状態」になっているそうだ。
認知障害の周辺症状とも捉えられるが、週刊新潮の報道では同誌が直接医師に診断内容を確認したわけではなく、本人も記事中で「そんなことはまったくない」と否定しているため、認知症報道がどこまで本当かは分からない。
そこで四季に浅利氏の病状について聞いてみると「個人の重要なプライバシーに関するものであり、お答えは差し控えさせていただきます」として回答は得られなかった。
ただし「出禁状態」については直接否定する言葉はなく、「現在、浅利氏は演出を担当されておりませんので、出社されておりません」とのみ答えた。「現在」という答えについて詳しく聞いてみると、退任以降に複数の演目を請け持ったことはあったが、現時点では担当がないのだという。担当作品は氏が携わった作品の再演ものだというが、今後、演出を依頼する予定について聞いてみると「今後の状況によって」だといい、今のところ決定事項はないらしい。
なお、退任後の演出担当時に途中で下ろされたようなことや、取締役会で処分が決まったということについては「そのような事実はございません」と否定した。