社外からアクセスできないはずの情報が漏れる
朝日新聞の内部事情が「ダダ漏れ」になっていると感じさせるのが、「週刊文春」9月18日号の記事だ。池上氏のコラムについて、オピニオン編集部の市村友一氏が経営陣に対して「掲載すべき」と強く反発したにもかかわらず、編集担当取締役の杉浦信之氏に「掲載するデメリットの方が大きい」と退けられたという。その決定に至るやりとりが、つぶさに書かれていた。
さらに「編集幹部」の証言として、コラム問題から慰安婦検証記事まで、すべて判断しているのは木村伊量社長だと明かされている。ほかにも朝日の現役社員やOBがコメントを寄せて木村社長や、社長をとりまく上層部の批判を展開。一連の騒動は「社長犯人説」が社内で暗黙の了解になっていると、記事では指摘している。
この記事がどこまで正しいかは不明な点もあるが、いずれも内部情報をもとにしているので、「当たらずといえども遠からず」なのは間違いない。
「週刊現代」9月20・27日号にも、「朝日新聞の社内ネットで、社外の人間がアクセスして閲覧することはできない」はずの、木村社長による全社員向けメッセージが掲載されていた。慰安婦報道の検証に対する「ネガティブキャンペーン」で、「週刊誌にはおどろおどろしい見出しの朝日攻撃の記事があふれて」いると書かれているそうだが、これを読んだ朝日政治部記者は「自己正当化と居直りばかり」で社員ですら「ふざけるな」と思う内容だと社長を厳しく非難した。
他にも、会社内部からのリーク情報や幹部批判が、他のメディアに次々と掲載されるのが現状だ。朝日新聞内のあちこちで「反乱の火の手」があがっているようだ。