日本企業の収益にはプラス
2013年の輸出価格は、2012年に比べて、円ベースで11.6%上昇し、契約通貨(ドルなど)建てでは1.9%下落している。一方、輸入価格は円ベースで14.5%上昇したが、契約通貨ベースでは1.7%下落している。
輸入は円安で為替変動に連動して膨らむ一方、輸出は為替変動が現地通貨建て価格に反映していない、つまり、日本企業は円安でもほとんど契約通貨建ての輸出価格を引き下げなかったということだ。
だから、契約通貨建て価格下落→輸出量の増加という流れは起きず、輸出が低迷から脱せられないのだ。円安メリットは、企業の円建ての輸出の手取り増加という形で企業の収益にはプラスになっても、日本経済の拡大には貢献していないということになる。