「iPhone6」まだ発表もされてないのに… ファンがアップルストア銀座に寝袋持参で順番待ち

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   米アップルが2014年9月10日未明(日本時間)にメディアを招待してイベントを開催することが報じられ、「iPhone6」の発売が明かされるのではと話題を集めている。過去の例にならい、発表の1週間後の金曜日にあたる19日に発売されるという憶測も出回っている。

   そんな中、早くも日本のアップルストアに行列ができているといううわさが飛び込んできた。まだ何も発表されてないのに?

行列仲間の助け合いが生まれた

早くも行列が生まれている
早くも行列が生まれている

   記者が向かったのはアップルストア銀座だ。前モデル「iPhone5S」「iPhone5C」など、新商品発売のたびに長蛇の列ができる、日本のアップルファンにとって聖地とも言える場所だ。

   発表イベントの具体的な内容が明らかにされていない段階で、本当に行列ができているのか。半信半疑の記者の目に飛び込んできたのは、遠目にも分かる複数の折り畳みいすやスーツケースなどの大荷物だ。

   先頭に並んでいたのは若い男性2人。大型の折り畳みいすにもたれかかり、かなりリラックスした様子だ。いつから並んでいるのか聞くと、「うーん、日曜(9月7日)の昼ごろからですかね」と事もなげに語る。すでに3日目を迎えているが、思いのほか声は明るい。

   2人はアップルの新商品や福袋の発売など、イベントのたびに行列に参加していて、名古屋から来たという男性は「今年6月に表参道ストアがオープンした時は一番乗りでした」と明かしてくれた。2人は大学生で、夏休みを利用して並んでいるのだという。

   気になるのは、空席になっている折り畳みいす3脚だ。どこに行ったのか聞いてみると、「実は同じグループなんです」と話す。もともと面識はなかったが、これまでの行列で親しくなり、LINEで連絡を取り合って今回8人ほどが集まったのだという。会社員のメンバーは有休を使って参加しているそうだ。取材時に不在だったメンバーとは交代で食事や休みを取って並んでいるという。行列ができているといううわさだったが、この時点ではまだ8人だけだった。

   暦の上では秋だが、まだまだ気温は高い。ストアは松屋銀座などの大型ビルに囲まれており、「お昼は日差しがビルに反射して、めちゃくちゃ暑かった」そうだ。夜は寝袋に入って野宿しているというが、汗臭さは感じさせず、どちらかと言えば爽やかな印象だ。交代で銭湯に行くなどしているという。話ぶりからは随所にグループの絆を感じさせられた。

銀座店に行列ができる理由

   記者は表参道、渋谷の都内各店舗も回ったが、行列はできていなかった。なぜ銀座に行列ができているのか。2人は「日本で最初に出店された店舗という伝統を重んじました」と語る。また、「デング熱が怖くて…」という。確かに両店はデング熱が最初に発症したとされている代々木公園に近い立地だ。

   取材をするうちに感じたのは、周囲を歩く人たちの視線だ。ちょうどテレビカメラが来ていたこともあってか、より注目を集めているようだ。物珍しさに写真を撮る人もいるが、「もしかしてiPhoneで並んでるの?」「うそでしょ…」といった声も聞こえなくもない。

   失礼を承知で、一部の冷ややかな視線について聞いてみると、2人は顔を見合わせて「だいぶ、慣れたよね」と話す。表参道店のオープン時は、いささか居心地が悪かったそうだが、「銀座の人は温かいですよ」とのことだった。親しげに何をしているのかと声をかけるお年寄りもいた。

   気になる間近に控えるアップルの発表だ。もしiPhone6に関係のない場合はどうするのか、意地悪な質問をすると、「iPhone6じゃなかったらサプライズですよ」と顔をほころばせる。2人は大方の予想通り、17日まで並ぶそうだ。もし、それ以降になった場合はどうするのか。「帰ります。解散です。3週間は待ってられないですよ」。

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