銀座店に行列ができる理由
記者は表参道、渋谷の都内各店舗も回ったが、行列はできていなかった。なぜ銀座に行列ができているのか。2人は「日本で最初に出店された店舗という伝統を重んじました」と語る。また、「デング熱が怖くて…」という。確かに両店はデング熱が最初に発症したとされている代々木公園に近い立地だ。
取材をするうちに感じたのは、周囲を歩く人たちの視線だ。ちょうどテレビカメラが来ていたこともあってか、より注目を集めているようだ。物珍しさに写真を撮る人もいるが、「もしかしてiPhoneで並んでるの?」「うそでしょ…」といった声も聞こえなくもない。
失礼を承知で、一部の冷ややかな視線について聞いてみると、2人は顔を見合わせて「だいぶ、慣れたよね」と話す。表参道店のオープン時は、いささか居心地が悪かったそうだが、「銀座の人は温かいですよ」とのことだった。親しげに何をしているのかと声をかけるお年寄りもいた。
気になる間近に控えるアップルの発表だ。もしiPhone6に関係のない場合はどうするのか、意地悪な質問をすると、「iPhone6じゃなかったらサプライズですよ」と顔をほころばせる。2人は大方の予想通り、17日まで並ぶそうだ。もし、それ以降になった場合はどうするのか。「帰ります。解散です。3週間は待ってられないですよ」。