マッサージ受けた生後4か月の男児死亡 NPO代表が行った「ズンズン運動」とは何なのか

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   大阪市内で2014年6月、子育て支援をうたうNPO法人の代表女性から施術を受けた生後4か月の男の子がその後死亡した問題で、女性は「ズンズン運動」と名付けた独自のマッサージを行っていたと答えている。

   NPOのホームページを見る限り「ズンズン運動」は体の一部に手をあてて振動を与える運動のことを指すようだ。

体を揺らして「自律神経を刺激」

NPO法人が行っている「ズンズン運動」とは(画像はイメージ)
NPO法人が行っている「ズンズン運動」とは(画像はイメージ)

   2014年9月9日までの報道をまとめると、生後4か月の男児は今年6月、大阪市淀川区にあるNPOの事務所内で女性代表からマッサージを受けた。ところが施術が始まってから約45分後、男児の呼吸が停止。スタッフが119番通報して男児は救急搬送されたが、6日後の6月8日に死亡した。司法解剖の結果、死因は低酸素脳症による多臓器不全だったという。

   これについて女性は、男児の死亡と施術との因果関係を否定。行った施術については、JNNの取材に対し「私は『ズンズン運動』といって体をゆする運動を中心にしていた」と答えている。

   女性は2003年に新潟県内でNPO法人を設立した。大阪と東京にも支部がある。自らが考案した「背筋をまっすぐにして自律神経のバランスを整える」抱っこ法や、独自のマッサージ法「ズンズン運動」を提唱し、「病気をしにくくなる」「好奇心旺盛な子供に育てられる」「アトピー性皮膚炎も治る」などとうたっている。

   「ズンズン運動」とはどのようなものなのか。ホームページによると、仰向けにした乳児のそけい部、および、うつ伏せにした乳児の仙骨部に手を当ててリズミカルに揺らす運動とのことだという。大人が「ズン」と振動を与えると、これが「自律神経を司る部分への刺激」となって乳児からの「ズン」と押し返すような自発的な動作が促されるとしており、乳児は精神的・肉体的にリラックスできるらしい。

   代表女性が開く講座でも教えられているようで、実践している母親たちからは

「やればやる程、ずんずん運動が身体に与える影響を目の当たりにします!」
「ずんずん運動がすごくよかった!みるみる次女の顔色がよくなりました」

といった感想もインターネット上に寄せられている。

   ただし代表女性は、JNNに「皆さんから気持ちがいいっていう回答をいただいて続けてきた。体験オンリーです」とコメントしており、施術に科学的な根拠はないようだ。

姉妹サイト