インドネシアでも「直接の強制連行確認できず」 菅官房長官が記者会見で見解

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政府も「売春をさせる目的で上記慰安所に連行」の記述を把握

   共産党の赤嶺政賢衆院議員が13年6月10日付の質問主意書で、政府が調査した資料の中にこれらの記述があるか確認したところ、政府が6月18日に閣議決定した答弁書では、

「御指摘のような記述がされている」

と答弁。政府としても一連の記述を把握していることを認めている。

   だが、この記述が「『軍や官憲によるいわゆる強制連行を示すような記述』にはあたらないのか」という問いには、政府は否定的な回答をしている。

   答弁書では、

「政府の認識は、答弁書一(07年3月8日に辻本清美衆院議員が提出した質問主意書に対する答弁書)の1から3までについてお答えしたものと同じである」

と回答。当時の答弁書の回答の1~3には

「同日の調査結果(編注:河野談話と同時に発表された資料)の発表までに政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかったところである」

とある。菅氏の答弁は、この答弁書の内容を踏襲していると言えるが、具体的根拠はいまひとつはっきりしない。強制連行の事実が確認できないのか、事実はあったが組織的な関与ではない、ということなのか。それとも軍法会議の「判決」自体が間違っている可能性があるということなのか。

   オランダ、インドネシアについては、アジア助成基金が元慰安婦の女性に財政的支援を行ったり、元慰安婦の女性を優先的に入居させる高齢者福祉施設を建設するなどの事業を行っている。同基金はすでにすべての事業を終了し、07年3月に解散している。

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