中国国内の食品偽装で輸入量が増加
中国はもともと屋台の串焼きなど、庶民に親しまれている。さらに近年の経済成長の影響により、ラムを使うしゃぶしゃぶ「火鍋」ブームが全土に広まり、消費量は増加傾向にある。また、牧草地の砂漠化が進んだことで、国内需要に生産が追い付かない状態が続いている。
さらに拍車をかけたのが2013年春に発覚した国内での食品偽装問題だ。人気外食チェーンなどで、ネズミやキツネの肉を加工した偽装羊肉が出回っている事実が明らかになった。さらに農薬で死んだ羊肉や病死した動物の肉を加工して販売するなどの事件も相次いで発覚。国産品への不信感が高まり、輸入の増加が加速した。
前出のマツオは需要増を「予想をはるかに上回るペースで急騰」と表現し、「価格改定をせざるを得ない状況に至りましたことは、甚だ不本意」という。かねひろも「内部努力では限界にきております」と釈明した。
羊肉以外にも中国のせいで日本での価格高騰につながる例は増えそうだ。