預金者がお金を払う「マイナス金利」 そんな時代はやって来るのか

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マイナス金利になったら、銀行口座は解約が殺到?

   どの銀行も、預金を集めて企業などに融資することで収益を上げている。預金はいわば、収益源となる貸し出しの原資だ。

   前出の小田切氏は、「ECBがマイナス金利にしたからといって、銀行はそれを一般の預金者に転嫁できません。そんなことをしたら、預金が流出して大きな損失を被ります。つまり、銀行にとってマイナス金利は収益を脅かすことになっても、寄与するものではないわけです」と、説明する。

   一方で、一般の預金者にとって銀行預金はいまや「財布代わり」だ。たとえば日本では、公共料金やクレジットカードなどの決済がセットされ、現金が必要なときにはATMで引き出せる。社会インフラといっても過言ではない。

   万一、マイナス金利になったら預金口座は解約。銀行の貸金庫も手数料がかかるから、現金を手元に置いて、持ち歩くしかなくなる。物騒だし、それもまた現実的ではない。

   小田切氏は「そう考えると、欧州の銀行も結果的に『たんす預金』を増やしただけなのではないでしょうか」と、みている。

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