秋田女性県議がバラ撒いた「中傷文」 赤文字で「人を呪わば」「人を殺さば」…

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   セクハラヤジ、号泣会見、女子中学生とLINEでトラブルなどトンデモ地方議員が次々に現れているが、今度は同僚の県議会議員に対し赤い文字で「呪い」、「殺す」と書いた中傷文をバラ撒いた女性議員が現れた。

   「呪いの中傷文」をバラ撒いたのは現在3期目のこだま祥子秋田県会議員(59)。4年前から秋田県潟上市の観光協会会長を務め、AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」を歌い踊るPRビデオまで作っている。ノリのよさそうな女性がどうしてこんなことをしてしまったのか。

「選挙の『せ』の字も知らない若造が思い上がるな!」

民主党秋田県連の幹事長・沼谷県議に対する批判を掲載(画像はこだま議員のホームページ)
民主党秋田県連の幹事長・沼谷県議に対する批判を掲載(画像はこだま議員のホームページ)

   こだま議員のホームページトップには今でもこんな文章が大きな文字で表示されている。

「酒席(委員会の懇親会)で、民主党の幹事長・沼谷県議に、『来春の県議選で潟上に出しますから』と言われました。『選りすぐりの人物を出します』とも言われました。政治家なら、そのようなことを面と向かって口にする時は、人を呪わば穴二つ。人を殺さば穴二つの覚悟を持って、発言すべきです。酔って言うなど最低のことです」

   彼女の選挙区に別の人物を出すといわれ、激怒したようだ。

   2014年8月上旬にこれとよく似た中傷文がこだま議員の関係団体に郵送されたり、議員の所属会派の広報誌に同封されたりしたため、秋田県議会で問題となった。文章全体は黒いインクで印刷されているのだが「人を呪わば」「人を殺さば」のくだりは赤いインクを使っている。また、「人を殺そうとする時は、自分の墓穴を掘ってかかれ」「選挙の『せ』の字も知らない若造が思い上がりもいいところ」といった過激な内容が、3枚の紙にびっしりと埋まっている。こだま議員は「新みらい」という会派に所属して、今まで民主党に協力してきたが、その恩を仇で返すようなことは絶対に許すことが出来ない、と主張している。

   やり玉にあげられた民主党秋田県連の沼谷純幹事長(41)は、14年9月4日にテレビニュースのインタビューに登場し、

「脅迫的な、ですね、内容、言葉が入っていたので非常に恐怖感と不安を感じたのは事実です」

と語っている。

「個人的な問題で、党は関係がないという立場です」

   実はこだま議員、13年6月にも自身のホームページで別の議員に対する激しい誹謗中傷をしたとして議会運営委員会から注意を受けているという。自分と敵対する議員に対してはかなり厳しい態度で臨む人のようなのだ。ではなぜ「呪いの中傷文」のようなものを流したのか。共同通信が14年9月3日に配信した記事ではその理由を、

「自分の長年の思いを仲間に送ったつもり。政治家として間違ったことは何もしていない」「政治に命を懸けていて、許さないという思いを強調するためにやった」

と語っていると書いている。

   秋田県議会は14年9月5日に開いた本会議でこだま議員の問題を議題にあげた。秋田県議会によると、こだま議員は「議会の審議にご迷惑をおかけした」と謝罪し、予算特別委員会副委員長の辞任を申し出てそれが受理された。議会としてはこの辞任でこの問題は終了することにしたそうだ。

   他にもっと重要な議案があり、こうした問題に時間を割いている暇はないし、中傷文は沼谷議員を名指ししたものだからこだま議員と沼谷議員の2人で解決すべきだ、と議員の多くが主張したからだという。民主党秋田県連に話を聞いてみたところ、

「党としては沼谷議員の個人的な問題と捉えていまして、党は関係がないという立場です」

とあまりよくわからない回答が返ってきた。

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