人気ラーメン評論家の北島秀一さんが2014年9月1日、胆管がんのため亡くなった。51歳だった。
ラーメン評論家の先駆者でありファンも多く、「ショック過ぎる、悲し過ぎる」といった声が出ている。
「僕が死んだ後に必ず伝えて欲しい」
北島さんはラーメン評論家の先駆者として知られ、「ラーメン四天王」とも呼ばれた。97年にテレビ東京系「TVチャンピオン」第4回ラーメン王選手権で準優勝し、その年に全国のラーメン店の食べ歩きを記録するウェブサイト「電脳麺記」を開設した。99年には「新横浜ラーメン博物館」に転職して広報を担当し、08年からは日本ラーメン協会の顧問を務めていた。「電脳麺記」には02年に急性骨髄性白血病を発症したが、半年後に完全寛解したと書かれている。
ラーメン評論家・山路力也さんの14年9月1日のブログによると、北島さんは12年秋に腫瘍ができて手術を受けていた。今回入院する直前の14年8月17日に会ったときは、ガンの再発と余命宣告をされたことに加え、その数日後に母を亡くして落ち込んでいたという。「正直、もう心が折れちゃったんだよね。戦う気力がなくなっちゃった」と話し、できることはないかと聞く山路さんに、
「これで僕が死んだら、北島はラーメンのせいで死んだと言われてしまうだろうけれど、僕の病気とラーメンはまったく関係無いということを、僕が死んだ後に必ず伝えて欲しい」
という言葉を託したそうだ。
ラーメン評論家が亡くなると、ラーメンが原因であると結び付けて語られることが多いが、北島さんは生前にブログで反発していた。TVチャンピオン第二代ラーメン王で、「師匠」だったラーメン評論家の武内伸さんの命日に、
「酒の飲み過ぎで肝臓をぶっ壊して死んだくせに、『ラーメンの食べ過ぎで亡くなった』とデマを残してくれたのが少しだけ迷惑だから、一度化けて出てこい抗議してやる、と思っているのに、一度も化けて出て来てくれない【笑】」
と書いている。