大手スーパーにコンビニ、ネット通販… 競争相手ぞろぞろ
ネットスーパーには、サミットネットスーパーのように、「倉庫型」といわれる物流拠点から配送する方法と、イトーヨーカドーのように、店頭在庫を集荷して配送する「店舗型」がある。倉庫型は管理コストが抑えられるが、配送コストはかさむ。一方、店舗型は配送コストは抑えられるが、管理コストがかさむ。
どちらがいいとは言えないが、サミットの場合、2か所の物流センターから商品を宅配しているため、配送距離が延びてコストがかさんだことが赤字の要因となったとされる。配送コストが経営の足をひっぱる状況は、ネットスーパー共通の悩みのようだ。
ネットスーパーは、西友やイトーヨーカドーが先行、2008年にダイエーやイオンが相次いで参入。住友商事の「サミット」が参入したのは、その翌年の2009年10月だった。
西友では現在、食品やお酒、日用品はもとより、ポロシャツやYシャツ、インナーウェアなどの衣類やビューティーケア、ベビー用品、ペット・園芸用品と、取扱商品は幅広い。イオンも食品から日用品、医薬品、家電までも取り扱っているし、イトーヨーカドーネットスーパーは商品点数で3万点を用意した。どこも品揃えは充実している。
大手スーパーだけではない。もともと地域によっては市民生協や無農薬食料品などの宅配が先行しているうえ、コンビニエンスストアも宅配サービスに力を入れているし、楽天やアマゾンジャパンなどのネット通販も食品などの取り扱いを増やしていて、「スーパー」の看板にかかわらず、競争が激しさを増している。