差別的行為をおこなったサポーターに対しての処罰を求める声も
バナナはサルの大好物とされ、試合中にバナナをアフリカ系やアジア系の選手らに示す行為は、相手をサルとみなした悪質な人種差別行為とされる。
1970年代からヨーロッパでも起き、サッカーにまつわる人種差別問題の一例として長く問題視されてきた。バナナを差し出すほかにサルの真似をするといった幼稚な行為も見られるという。最近では4月にスペイン1部リーグでブラジル人選手が投げ込まれたバナナを食べてから試合を続行し、大きな話題になったこともある。「差別を飲み込んだ」選手を称賛するため、バナナを食べる写真を投稿することが世界各国のサッカー関係者の間で広まり、一大キャンペーンとなった。
一方で、投げ込んだ観客の身元は翌日までに特定され、クラブは「ピッチ内外で敬意、平等、スポーツマンシップ、フェアプレーを推進する」姿勢と、「暴力や差別など、その原則に反するいかなる行動も一切認めない」ことを再度強調した上で、シーズンチケット及びホームスタジアムへの生涯入場禁止という厳しい処分を科した。さらに、スペイン反暴力委員会によるさらなる罰則が科される可能性もあるという。
そうした中で起きた今回の事件だ。日本のネット上でも、クラブだけではなく人種差別的行為をおこなったサポーターに対しての処罰をも求める声が出ている。