シティバンク、日本から撤退の衝撃 海外ATMで下せるサービス消えるのは痛い

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大手行は「シティの外貨預金は文句なく魅力的」

   一方、シティバンクが保有する預金のうち、1兆円規模は外貨預金。大手行は「外貨預金は文句なく魅力的」(幹部)と指摘する。メガバンクなどは資金需要が高い海外向け融資を強化しているが、外貨を預金で獲得できれば、市場から調達するよりコストが低くなり、利ざやの拡大が見込めるためだ。

   メリット、デメリットが交錯するシティバンクの個人向け業務。市場では「実質赤字事業ということもあり、相当な好条件でないと買い手がつかないかもしれない」(アナリスト)との見方もある。

   メガバンク各行は「もうかっていない事業を積極的に買収するつもりはないが、他のメガバンクにとられるのは絶対に嫌だ」(中堅幹部)と他行の出方をうかがう。銀行業界では「メガバンクより預金の調達力が劣るあおぞら銀行や新生銀行が狙うのではないか」「台湾資本になった東京スター銀行にも声がかかっているのではないか」など、さまざまな憶測が飛び交い始めた。

   シティは9月中旬に1次入札を行い、段階的に候補を絞り込む予定。3メガバンクグループのほか、りそなホールディングスやあおぞら銀行、新生銀行、三井住友信託銀行、複数の大手地銀など10行程度が打診を受けており、「1次入札には、情報収集も兼ねてひとまず手を挙げるところが多いのではないか」(大手行幹部)と見る向きが多いようだ。

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