ゼンショー、「善なる商い」忘れていた! 「すき家」赤字転落でワンオペ解消へ

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「全勝」「善なる商売」「禅の心で行う商売」

   牛丼価格の引き上げも、戦略転換の一つ。採用コストの上昇や、牛肉価格の高騰を踏まえ、8月27日から値上げする。例えば税込み270円の並盛りは291円にする。牛丼大手3社は4月の増税前まで並盛り280円と横一線だったが、すき家はお値打ち感を出して集客するため、税込み価格を10円引き下げた。それから5か月弱で修正を迫られた格好だ。

   ゼンショーは1982年創業。創業者である小川賢太郎氏の強烈なリーダーシップの下、店舗を急拡大してきた。2008年には吉野家を抜き牛丼業界ナンバーワンとなり、現在は「フード業世界一」を掲げる。それを支えたのが、ワンオペに代表される過酷労働ということで、インターネット上では「ブラック企業」の代表格として、早くから話題になっていた。

   ゼンショーという社名は、全部勝つという「全勝」、「善なる商売」という「善商」、日本発祥の「禅の心で行う商売」という3つの意味を込め、創業時に小川氏が名付けたという。社名の由来に恥じない企業に再生できるかが問われている。

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