東京電力福島第1原発事故を受けて県民の健康調査を実施している福島県は2014年8月24日、当時18歳以下だった子供で甲状腺がんやその疑いがあると診断されたのは6月30日時点で104人になったと発表した。
検査は約30万人が受けた。甲状腺がんまたはその疑いがあると判定された104人のうち、手術を受けて甲状腺がんとの診断が確定したのは57人だった。3月末の前回集計から7人増えた。
104人の事故当時の平均年齢は14.8歳。男女別では男性が36人、女性が68人だった。
原発周辺の地域別の発生率も初めて公表されたが、地域差は見られなかった。このことなどから、調査を担当する福島県立医大は24日の検討委員会で「原発事故の影響は考えにくい」という従来通りの見解を示した。一方で「詳細な分析が必要」とも指摘し、被ばく量との関係などさまざまな条件を考慮して、詳しく調べるとした。