検索サイトで「逮捕歴表示」、差し止めを求める訴訟 原告敗訴したが控訴、戦いは第2ラウンドへ

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欧州では削除を求める判断

   同様の訴訟としては、単語入力すると関連語句を予測表示する検索大手「グーグル」の「サジェスト機能」で名誉を傷つけられたとして、男性が表示差し止めなどを求めた事例がある。2013年4月の東京地裁判決は訴えを認めて表示差し止めなどを命じたが、今年1月の東京高裁判決では一転して「男性の不利益は、表示を停止することで他の利用者が受ける不利益より大きくない」と一審判決を取り消し、請求を棄却した。

   海外に目を転じると、欧州では表示情報の削除を認める判断が下されるなどしており、判断はまちまちなのが実情だ。

   一方、国内外で表示をめぐる訴訟が起きるにつれ、国内メディアにも影響を与えている。事件や事故の報道で当初実名を報道しながら、後で匿名に変えるケースが散見されるようになっている。最近では先回りして自主規制することも珍しくなくなっているという。各社とも記事をネット配信しており、その情報伝播力が大きくなっているからこその事象だ。個別のケースで名誉棄損の程度など事情が異なることもあり、表示差し止めを求める訴訟は今後も起きるとみられている。

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