だませそうなら、「儲かる」などと持ちかけも
おかしいなと思って、ラインでなく直接電話しようとすると、「いま都合悪いから、電話の出ることができないから」「電波が悪いから、出ることができないです。ごめんね」などと逃げる答えを用意した。
また、返金については、「明日3万をぜひ返しますけど、今急いで使いますから、いけないので、お願いします」などと説明するようにした。
相手が電子マネーのカードを買いそうなら、「あなた今またコンビニに居ますか?」と聞く。もしそうなら、「まだ二枚ほしいけど。。。お願い」「友達が30000のをもう一枚必要です」などと迫り、渋れば、「友達が急用なんですが、もう承知しましたから、頼むよ」などと泣きつくといった手順のようだ。
場合によっては、電子マネーをイベントで転売して高く売れると触れ込んだ。「カードを売ったら、もし一万儲けたら、5000を差し上げます」とも持ちかけようとしていたらしい。
週刊アスキーの記事が出ると、ネット上では、「組織的犯行間違い無し」「ぽんこつバイトがぞろぞろ並んでる光景が思い浮かぶ」「ますますコールセンターじみてきた」といった声が漏れていた。
LINE乗っ取り詐欺は、2014年6月ごろから広まり、警視庁によると、東京都内では7月22日までに、計100件、約650万円の詐欺被害があった。
ただ、台本を見ると、稚拙な日本語も多く、実際にだまされる人は少ないようだ。国民生活センターによると、30代の男性は8月中に、SNSのアカウントを乗っ取られたものの、友人のうちだまされたのは1人だけで、多くは無視していた。もっとも、乗っ取られれば多くの人に迷惑がかかるのも事実で、ネット上では、「天安門事件」と書き込むとすぐ退出したなどと、様々な撃退法が情報交換されている。