日本スケート連盟会長で現役参議院議員の橋本聖子氏(49)の衝撃的な「無理チュー」写真が2014年8月20日発売の「週刊文春」に掲載された。お相手は「フィギュアスケート界のプリンス」こと高橋大輔選手(28)だ。
橋本氏はキスの強制性を否定しているが、高橋選手が心の内で何を思っていたのかは実のところわからない。仮に心から同意していたわけでなければ、セクハラやパワハラに当たる可能性がある。
収集つかないキスの嵐に周囲もドン引き?
週刊文春8月28日号では、唇を重ねる2人の姿がグラビアページを飾っている。左手を高橋選手の手としっかりと絡め、右手は肩に回す。目を閉じている高橋選手と対照的に、橋本氏はうっすらと目を開けて相手の顔を直視しているように見える。
撮影されたのは、ソチ五輪が閉幕した今年2月23日の深夜のことだ。文春の記事によると、選手村では打ち上げが行われ、酒が入った橋本氏は次から次へと選手たちに抱きついていき、嫌がる高橋選手にキスをしたという。
とある参加者は、高橋選手の番になった時のことを記事の中でこう振り返っている。
「抱擁だけで収まらず、執拗にキスを迫り、首筋に唇を這わせていました。『上司』である団長には逆らえなかったのでしょう。とうとう観念し、キスを受け入れました」
グラビアページには、橋本氏が顔をそむける高橋選手に一方的にキスを迫っているような写真も掲載されている。どうやらこれが「観念」する前ということのようだ。
さらに参加者は
「突然バッと抱きついて、いいじゃない、みたいな感じでキスをし始めたんです。(中略)周りからする突然のことで、本当に意味不明でしたよ」
「一回、二回とかそういうレベルじゃないですから。何分ぐらいだっただろう。一度始まったら収集がつかなかった。みんなが見ている前で、もう何回も何回も、何のために?って引くぐらい繰り返し……」
などとも証言している。これがどこまで真実なのかは定かではないが、行為の異様さとともに周囲との温度差を感じさせる内容だ。
また記事によれば、橋本氏はキスについて「頑張った息子に、ママのところに来なさい、という思い。最初は嫌がっていたが、その後はそんなことはなかった」と周囲に釈明していたという。
高橋選手がキスに「真摯に同意」していたのかが重要
文春の報道について、橋本聖子事務所は「キスを強制した事実はありません」とのコメントを報道各社に送付した。行為については認める形となるが、
「何か特別な関係があるわけではありません。また、ほかの選手、コーチ、スタッフなどにも敬意と感謝を込めてハグしていました」
「選手団の選手や役員は、外国の選手などと交流が多く打ち上げなどでは、ごく自然にハグやキスをすることがあります」
というスケート界の「常識」を解説した。その上で、
「ただし、一般の方の誤解を招くようなことがあったとすれば、気を付けなければならないと反省しています」
と述べた。
実際に「ごく自然」にハグやキスが行われているのかは分からないが、「強制性はない」としていても、橋本氏は日本スケート連盟の会長でありJOC(日本オリンピック委員会)常務理事という立場だ。一般的に考えてこの状況でキスを執拗に求められたのだとすれば、断るのは容易ではないだろう。
アディーレ法律事務所の岩沙好幸弁護士は、
「職場において労働者の意に反する不快な性的言動があればセクハラ、権力を不当に利用した嫌がらせがあればパワハラにあたります。二つの境界線は曖昧ですが、今回のケースでは、キスが強制であったのであればセクハラ・パワハラにあたる可能性があります」
と指摘する。
高橋選手のマネジメント会社は日刊スポーツの取材に対し、「セクハラでも何でもなく、スケート界では健闘をたたえて、ハグやキスをすることはよくあることです」とコメントしている。とはいえ高橋選手の本音は分からない。岩沙弁護士は
「仮に高橋選手がキスに真摯に同意していたのであれば、高橋選手に対するセクハラにはなりません。高橋選手側がセクハラではないと主張しているのであれば、今後、慰謝料請求を含めて橋本会長を追及しない意向であるととらえることができます」
と言う。
その一方で
「周囲の人たちが行為を見て不快に思った場合は、本人のみならず周囲の人たちに対するセクハラも成立する可能性があります。今回の場合もキスが組織の他のメンバーの前で行われているため、他のメンバーに対するセクハラとなる可能性があります」
とした。