「土曜授業やめろ」と教委を脅迫した小学校教諭  「負担が増える」のが理由だったのか

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   「土曜授業をやめなければお前らのような悪い連中を庁舎ごと吹き飛ばす」――。千葉県野田市で導入されている土曜授業をやめさせようと、市教育委員会に脅迫文を送り付けたとして、同市立小学校の教諭が2014年8月19日に野田署に逮捕された。

   同教諭の逮捕が報じられると、かつての教え子たちが続々とツイッターで驚きや悲しみの声を投稿した。

「いい先生だったよなぁ」

七光台小の公式ホームページ
七光台小の公式ホームページ

   逮捕されたのは野田市立七光台小学校の薮崎正己容疑者(49)。6月上旬から、土曜授業の中止を求めて「市の庁舎ごと吹き飛ばす」などとした脅迫文を教育委員会に計6通を送り付けた。

   野田署によると、脅迫する内容と「体の調子が悪い」「負担が増える」などの不満をワープロで書いた紙1、2枚が封筒に入っていた。すでに容疑を認めているという。

   逮捕が新聞やテレビで報じられると、元教え子からは「薮崎先生……母校なんに…」「薮崎先生大好きなのに。ほんとにいい人なのに」「元七小生徒わ薮崎先生のことで悲しいんでるね。いい先生だったよなぁぁぁぁ」など、驚きや悲しみの声がツイッターで広まった。

   容疑者は勤続25年目で教務主任を務めていた。同校では全体を見て細やかな指導をしていたと評価する声もあった。生徒からも信頼されていたようで、「めっちゃ悲しい。七小の三年の頃めっちゃお世話してもらったのに」「薮崎先生まさかだわー。。。あの先生のおかげで長距離で飛躍できたし、何より陸上競技好きになれたのになー」と今回の事件を残念がる投稿が見られた。

教職員からは「役立たない」とされた土曜授業

   容疑者が問題にしている土曜授業は、野田市の公立小中学校で14年4月から導入された。県内のほかの市町村に先駆ける形で、第2と4土曜の月2回、各日3コマの授業が行われている。実施する教科は学校が決めている。

   もちろん制度上、教職員に土曜授業の振り替え休日は認められている。しかし、生徒たちが学校に来ている時に休みづらいとして、容疑者も含めた教職員は夏休み中に振り替え休日を取ることが多かった。

   教育委員会が4月と6月に教職員と保護者を対象に、生徒の学力向上に役立っているかアンケートを取ったところ、保護者の7~8割が役立っているとする一方、教職員からの評価は約4割にとどまった。

   同委員会の学校教育部によると、地域によっては土曜授業のアシスタントを採用している場合もあるが、教職員の一部からは「通常の授業と変わらない」と学習効果を疑問視し、週6日勤務になるなど、負担が増えたことを訴える意見もあったという。

   夏休み中に休日を取りやすくしたり、今年度から冬・春休みの期間を長くしたりして、教職員の負担にならないよう対応はしていたという。また、4月の導入後に検証委員会を立ち上げており、事件やアンケートを踏まえて今後の改善に生かすとしている。

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