アマダは利益の50%を配当、残り50%を自社株買い
企業側も、銘柄選定に照準を合わせて動き始めている。金属加工機械製造のアマダは、利益の50%を配当、残り50%を自社株買いに充てる方針を打ち出し、市場を驚かせた。ROEの向上や株価上昇が狙いだ。JPX日経400の銘柄入れ替えが近づくにつれ、証券会社には上場企業から「うちは入るのか」「何位くらいになりそうか」といった問い合わせが増えたという。東証は、同指数について「日本企業に資本効率を意識させるきっかけになった。銘柄に入ることを経営目標にする会社が出るなど、企業の行動に影響を与えている」と話す。
ただ、市場では、パナソニックが3年平均のROEがマイナスにもかかわらず選定されたことに「直近決算のROEがプラスだったため選ばれたのだろうが、指数の意義が問われる」といった声も出ている。同指数の存在感の高まりは、内部留保をため込みがちだった日本企業の行動を大きく変える可能性が指摘されるが、選定をめぐって企業の一喜一憂も続きそうだ。