シリア日本人拘束、安否は依然不明 過去に「身代金」を要求されたケースも

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ロバート・キャンベル氏「日本人はさらなる危険に晒される」

   「イスラム国」の前身組織による事例もある。13年6月にシリア北部で拉致され、今年4月に解放されたフランス人ジャーナリスト4人について、フランス政府は身代金の支払いを否定しているが、米情報関連会社によると実際は1800万ドル(約18億円)が支払われたとの報告があるという。

   外務省は18日、身代金などの要求はないと明かしているが、19日放送の「スッキリ!!」(日本テレビ系)では、コメンテーターとして出演していた東京大学教授のロバート・キャンベルさんが今後身代金の要求があることを予測した上で、支払うことによる懸念を示していた。

   キャンベルさんは「イスラム国」の一番の資金源がヨーロッパ諸国の人々――とくにドイツ人やフランス人を狙った誘拐、拘束、そこからひそかに得ている身代金だと指摘。一方で米国と英国は身代金の支払いを拒否しているため、ほとんど誘拐されていないと説明した。

   その上で

「日本政府は身代金を要求された場合、湯川さんのために出すのか出さないのか。出すことによって、これから中近東へ出ていく日本人はさらなる危険に晒されることになります」

と、身代金を支払うことで日本人の誘拐が増加することを危惧した。

   ちなみに日本が身代金の要求に応じた例では1977年に日本赤軍が起こした「ダッカ日航機ハイジャック事件」(600万ドル)がある。

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