マーク・ザッカーバーグやビル・ゲイツ、スティーブン・スピルバーグなど欧米の「セレブリティー」が頭上から氷水をかぶる、そんな動画がネットを中心に話題だ。経営者に留まらず、ミュージシャンや映画監督、サッカー選手などさまざまな有名人に運動が波及。全世界的なムーブメントになりつつある。
「氷水」or「寄付」 有名人が動画で大はしゃぎ
実はこれ、難病として知られる筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者を支援するためのチャリティー運動。「アイス・バケット・チャレンジ(ICE BUCKET CHALLENGE)」と称され、CNNによると、米マサチューセッツ州に住む野球選手で自身もALSを患うピート・フレーツさんの発案 で7月末から始まったという。研究機関や闘病中の患者に対し支援の輪を広げるのが目的だ。
ALSは脳の命令を筋肉に伝達する運動が侵される病で、発症すると全身の筋肉が動かなくなり歩行や呼吸も困難になる。日本でも患者数が漸増傾向にあり、12年には全国で9096人確認されている(難病情報センター/特定疾患医療受給者証交付件数一覧より)。
挑戦者に指名された人は24時間以内に「氷水をかぶるか、寄付するか」の選択を迫られる。バケツになみなみ入った氷水を頭から勢いよくかぶる動画をネット上で公開するか、支援団体の米ALS協会に100ドル(約1万円)を寄付するか、決めなければならない。同時に次の挑戦者を新たに3人指名し、指名された人はまた24時間以内に氷水か寄付かを選ぶ。全身に氷水を浴び、その上で寄付する「強者」も多い。