発泡酒「プリン体ゼロ」「糖質ゼロ」激突 サッポロ追って各社次々と新商品

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違いは「アルコール度数」

   4社とも「プリン体ゼロ」「糖質ゼロ」を売りにしており、違いが分かりにくい。缶のデザインはいずれも青色が基調。店頭想定価格はいずれも165円前後だ。分かりやすい違いは、アルコール度数くらい。サッポロが4%なのに対し、サントリーは5%、キリンとアサヒは5.5%とばらついた。

   発泡酒出荷量のピークは2002年の2億348万ケース。サッポロが第3のビール「ドラフトワン」を発売した前年だ。その後は各社とも税率が低い第3のビールに注力。発泡酒は加速度的に販売を落とし、2013年はピーク時の3割弱に落ち込んだ。

   350ミリリットル当たりのビール類の酒税額はビール77円に対し、発泡酒47円、第3のビール28円。味重視派はビール、価格重視派は第3のビールに流れ、中途半端な発泡酒の存在感は低下する一方だった。

   各社とも第3のビールで「プリン体ゼロ」を実現しようと開発を進めてきたとみられるが、「極ZERO」のように国税庁からケチをつけられる可能性が出てきた。このため製法上、第3のビールよりも容易に「ゼロ」を実現できる発泡酒での発売ラッシュになったというわけだ。業界関係者は、4社入り乱れた戦いが、発泡酒市場の活性化につながるのではと期待している。

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