トヨタ単体の海外販売計画を従来より18万台減
VWに首位の可能性があるのは、追われるトヨタの方に勢いがないためでもある。トヨタは8月6日、グループの世界販売台数の年間計画を1月時点の1033万台から1022万台に下方修正した。国内は消費増税の影響が想定より小さいとしてむしろ従来計画(トヨタ単体)に5万台上積みし155万台に上方修正したが、タイやインドなどの新興国の販売低迷が影響するとして、海外販売計画(トヨタ単体)を従来より18万台減の760万としたためだ。海外の中でも景気が回復する北米は「非常に堅調な販売を見込む」(佐々木卓夫常務役員)だけに、新興国の苦戦がこれまで以上に目立つ形だ。中国やインドのようにもともと不得意な国で伸び悩むだけでなく、「上得意」にしてきたタイやインドネシアにも影が差しているのだ。タイ、インドネシアはトヨタがそれぞれ3割超のシェアを握るが、タイでは政情不安などに伴う市場縮小、インドネシアではホンダや日産自動車など日本勢との競争激化に直面しているのだ。