中国・南京で2014年8月16日から28日まで、14~18歳までのアスリートが出場する「ユースオリンピック」が開催される。
日本選手団も参加するのだが、「日中関係を鑑み、日本の公式ウエアで南京の街中を歩かないようにと注意喚起された」との報道が出た。中国では「俺たちの民度をナメるな!」と怒りの声も上がってしまったが、どうやら誤報だったようだ。
「日本人は人をバカにしてる」「中国がそんな小さい度量なわけない!」
最初にこの問題を報じたのは共同通信だ。14年8月1日、「『JAPAN』着用に注意喚起 南京ユース五輪でJOC」という見出しの記事を配信した。
日本オリンピック委員会(JOC)の監督会議で、藤原庸介団長が「外出時にJAPAN(の文字入り)のユニホームを着て歩くことが必ずしも安全とは思わない。街中は私服でも構わない」と注意喚起した、と書かれている。
日本選手団が現地入りした8月13日には、AFP通信が、旧日本軍が多数の中国人を殺害したとされる「南京事件」の影響で南京は特に反日感情が強いとして、「日本の選手たちは、身の安全を守るため、街中で公式ウエアを着ないよう警告されているという」と報じた。ロイターも同様の記事を出している。
これが中国メディアにも取り上げられると、中国のネットユーザーからは怒りの声が上がった。ミニブログ「新浪微博」を見てみると、「日本人は本当に人をバカにしてる」「中国という大国がそんな小さい度量なわけないだろ!」「スポーツに国境はないでしょ。日本のオリンピック委員会はまだそんなこと言ってるの?」などと投稿されていて、「南京では日本人とわかっただけで危険な目にあう」とでも言うような報道が許せない人が多かったようだ。