おにぎり作りで選抜クラスから転籍とスポーツ紙報道 春日部共栄野球部女子マネ、これは美談か?大議論に

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   埼玉・春日部共栄高校の野球部の女子マネージャーが、部員へのおにぎり作りに集中するため選抜クラスから普通クラスに転籍した――。こう報じたスポーツ紙の記事を巡って、ネット上で賛否が分かれる議論になっている。

   「春日部共栄 おにぎり作り『女神』マネ」。日刊スポーツが野球部マネージャーの3年生女子生徒(17)について2014年8月12日に書いた記事は、こんなタイトルになっていた。

「美談とすべきではない」とマスコミ批判も

   春日部共栄は、甲子園で前日にあった開幕戦で、14年春のセンバツ覇者、京都・龍谷大平安を5―1で破る大金星を挙げた。記事では、その原動力になったのがこの女子生徒だったと、笑顔で喜ぶ写真を載せて紹介した。

   日刊の報道によると、生徒は、野球部の選手らのために、2年間で約2万個のおにぎりを作った。これは、単純計算すると、1日で27個も作っていたことになる。そして、これに集中するため、最難関校受験の選抜クラスから普通クラスに転籍したともいうのだ。春日部共栄の監督は、「この試合、うちに女神がいましたね」と語り、生徒は、「もうおにぎりは見るのもイヤ!」と苦笑いしながらも、「報われて、本当にうれしい」と勝利を喜んだとしている。

   この記事が日刊のサイトでも掲載されると、ツイッターなどでは、「今の日本にこんな美しい青春があったとは?」「いやぁ久しぶりにこういう熱血青春ガールを見たわ~」と感心する声が上がった。

   しかし、「おにぎりの為に将来を棒に振るなんて全く良い話ではない」などと、次第に批判的な声も多くなった。その後は、「周りの大人が止めてやれよ…」「なぜこの部活はおにぎりを外注しないんだろう」「どう考えても、これは女子生徒がやるマネージメントの範囲を超えている」といった意見が相次いだ。また、記事は、典型的な性別役割分業を前提にしているのではないかとの指摘が出て、「美談として報道すべきではない」とマスコミ批判にも発展している。

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