相続時に登記手続きがされず、国や自治体が所有者を把握できなくなる森林や農地が2050年までに最大で57万ヘクタールとなることが2014年8月13日、国土交通省の試算でわかった。東京都の面積の2.6倍にあたる。
試算によると、所有者が不明になる土地は2020年までに8万6000ヘクタール。その後は30年までに21万2000ヘクタール、40年までに37万8000ヘクタールと増加する。
50年時点は推計57万ヘクタール。内訳は森林が47万ヘクタール、農地が10万ヘクタールで、日本の総森林面積の1.9%、総農地面積の2%程度にあたるという。
所有者不明の土地に関する統計はなく、国交省が森林や農地の所有者へのアンケート調査や今後の死亡率などをもとに初めて試算した。12年の調査では森林所有者の5%、農地所有者の2.5%が相続時に登記をしていなかった。
森林法や農地法は森林や農地の相続時、相続人に自治体へ届け出ることを義務付けている。