「性による侵略が市民の怒りを招いた」?
中国は、もともとヌードが禁じられている国だから、過剰な性描写があるようなAV作品への規制強化は、考えられるシナリオだ。ただ、「なぜ今」という疑問はある。
インターネットでは、中国政府の対応を訝る向きがある。
「民衆を抑えられるのかね。エロを見たい衝動は抑えられないwww」
「エロを規制すると後が怖いぞ。人間の煩悩を甘くみない方がいい」
「戦争前はエロ規制に動くんだよな。いろいろきな臭くなってきた」
「そもそもエロを封じて何がやりたいんだ? そっちのほうが国民に不満たまって良くないんじゃないの」
といった具合だ。
中国では2014年8月2日に、大連市で開かれた成人向けグッズ展示会「大連国際成人展」にゲスト出演した日本人AV女優の北川杏樹さんと丘咲エミリさんに、卵やペットボトルが投げつけられる騒ぎがあったばかり。
性を売りモノにする女性を好ましく思わない人がいることもまた確かで、中国の環球網は、「旧日本軍による占領で屈辱を受けた大連市民の深い心の傷は今も癒えていない。性による侵略が市民の怒りを招いた」と報じている。
その一方で、日本のAV女優などが中国のツイッターで公式アカウントをつくって情報を発信するケースは増えている。
中国で大人気の蒼井そらさんは、その先駆者ともいえる存在で、中国ではタレントであるとともに影響力のある、文化人的なポジションを獲得している。「第2の蒼井そら」を目指して、中国進出を狙っているAV女優は少なくない。