トンボは「長すぎるスカート丈は今や通りにくい話」
このポスターの画像が14年8月10日になって、教育社会学者の内田良氏にツイートされたことでネット上に広まった。
ツイッターでは、「女子高生の価値観はかわいいかそうでないかだから体に悪いくらいではやめまい」「だったら制服長ズボンにしろよと。スカートの下にジャージ履くのを校則違反にすんなと。丈数センチ伸ばしたぐらいでどうにかなるわけねーだろ」「昭和時代の女子学生は揃ってくるぶしまで届く程制服のスカート長くしていたから今頃とても健康でいられているのかそりゃよかったね」などと書き込まれていて、あまりポスターの内容を支持する声は聞こえない。
「雑学界の権威」と呼ばれる研究者の平林純氏も13年10月、自身のサイトで「学校の構内でこんなポスターを見かけた」として紹介していて、「寒い日には短いスカートは身体に優しくない…というのは、とても自然な話」とした上で、「『寒くない暑い日であれば、短いスカート丈の方が身体にいい』ということにもなりそう」と、健康面でスタート丈を議論することのナンセンスさを主張していた。
なお、制服メーカーのトンボ(岡山市)の公式サイトでは、むしろ「ひざ中や、ひざが隠れるような長いスカート丈設定」に対し批判的な見方を示している。
制服は学生が愛着をもって着られるものであるべきだ、との立場で、
「長すぎるスカート丈を設定した学校が『生徒なのだから、見かけに気を使うより勉強すべきだ』あるいは『生徒なのだから学校が決めたスカート丈は守るべきだ』という論理は、生徒側にすれば、現代の女性の服装常識から外れた、長すぎるスカート丈設定の検討を怠っていると受け取られ、今やちょっと通りにくい話になっている」
と指摘。学生たちは「制服は今や、街着として、またコミュニケーションツールとしての役割もある」と考えていて、「適度に短いスカートなら、大人が心配するほど危なくないよ、もっと大目に見て」と願っている、としている。