日本でビットコインの取引所は続々と新たに誕生
日本では所管官庁がなかったビットコインを自民党が今後も規制せず、関連業界の「自治」に委ねようとするのには理由がある。アベノミクスで経済成長を優先する自民党は「ビットコインをはじめとする価値記録のやり取りはビジネスにおける新たなイノベーションを起こす大きな要素となる」「日本を中心にネット時代の新たなビジネスを起こすためには、自己責任とチャレンジ精神を前提とした枠組み作りが必要」と考えているからだ。
案の定というべきか、「マウントゴックス」の破綻以降も、日本でビットコインの取引所は続々と新たに誕生、3月に「BTCボックス」「payびっと」が開設され、8月にはマウント社の買収に名乗りを上げた米国企業と中国企業の合弁会社「ビットオーシャンジャパン」が取引所を始める予定だ。楽天の三木谷浩史社長は2014年7月、福岡市での講演で「楽天も早晩、ビットコインでお金を受け付けるようになると思う」と語っている。
ビットコインをめぐる世界各国の対応は、ロシアが「ビットコインは違法」(検察総長室)と表明したのをはじめ、中国、ブラジル、タイの中央銀行も違法と判断して取り扱いを既に禁止するなど、新興国や途上国が規制に動いている一方、米英独加など先進国は、概ね規制を設けず、容認もしくは黙認しており、日本もこれに歩調を合わせた。