弁護士も苦言「少し行き過ぎ」
一連の報道を受け、インターネット上には
「ケーサツだったら人様の遺書を勝手にブンヤに垂れ流してもええんか」
「遺書つーのは信書じゃないのか?警察の一存で内容をリークしても良いものなのか?」
「警察庁は手紙泥棒か。『通信の秘密』など、守らなくてよいのか」
などと警察に対する批判的な意見が相次ぎ投稿されている。
演出家の鴻上尚史氏も9日放送の「新・情報7daysニュースキャスター」(TBS系)の中で、
「遺族の許可もなく、差し出された人がもらう前に、亡くなってから3時間後に警察がマスコミに概要を発表して、それをマスコミが警察発表通りにやって(報じて)いくというのは、これはいいのか」
などと、警察とマスコミ双方に対して疑問を呈した。
元東京地検検事で弁護士の若狭勝氏は7日放送の「デイ・キャッチ」(TBSラジオ)の中で、
「遺書というのは極めて内々の秘密にわたることもあるので、警察がマスコミに発表するというのは捜査においての必要性があまり感じられないわけですから、少し行き過ぎというか問題があるというように感じます」
と解説。
自殺と断定できていない段階では、警察が捜査の観点から遺書を調べることもあり得るが、そこで知り得た情報をマスコミに勝手に漏らすことは問題とのことだ。
なお、法律の観点からは
「民事的には小保方さん側が警察に対して、秘密にわたることを勝手に公にしたという形で賠償を求めることはあり得ると思います」
と指摘した。