2014年のコメの輸出量が前年を5割上回る、過去最高のペースで伸びている。農林水産省が8月8日に発表した1~6月のコメの輸出数量(援助除く)は1880トンで、前年同期に比べて49%増えた。海外の和食ブームに加えて、円安や国内価格の下落でコメの内外価格差が縮小したのが追い風となっている。
1~6月の輸出単価は1キロ320円と、前年比4%低下した。近年は海外の寿司向けなどで競合するとみられるカリフォルニア州産の中粒種の4~5倍台の水準で推移したが、足元は3.3倍に縮小している。干ばつによるカリフォルニア米の値上がりも背景にあるとみられる。
コメの輸出が増えているのは、国内消費の減少や価格の下落で生産者が輸出に活路を求めようとしているのも背景にある。これから収穫が本格化する14年産米の輸出はさらに増えるとみている。