国産完熟トマトを原料に使った「高級品」に期待
もともと、少子高齢化で国内食品市場はどこもかしこも頭打ちだ。持続的な成長を続けるのが難しい中、ふいに訪れたトマトブームという名の需要のあだ花だった。とはいえ、野菜飲料にコアな顧客は存在するので、大赤字になるということもない。そうした中でカゴメがテコ入れを計るのは国内高級品と海外。
国内で8月5日に数量限定で発売するのは、その名も「トマトジュースプレミアム」。土づくりからこだわった国産完熟トマトを原料に、720ミリリットルで税別290円程度などと通常より2~3割高い価格とする。最近は家庭用ミキサーで作る野菜ジュースも流行しており、こうした「ライバル」にも対抗し、質にこだわる。
一方、海外は期待が持てる。円安傾向も背景に今期は初の営業黒字も達成しそう。今は米国中心だが、今後は東南アジアなどで健康志向に応えて利益をあげたい考えだ。