伊藤忠筆頭株主に躍り出たCPグループ 売上4兆超、タイ最大級財閥の素顔

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相互出資という形で「裏切られる不安」を解消

   提携スキームは少し複雑だ。伊藤忠とCPグループが戦略的な業務提携契約を締結、幅広い分野での協業を目指す。さらに伊藤忠が、香港証券取引所に上場し、中国・ベトナムで飼料・畜産などを手がける中核会社、CPポカパンの株式の25%を約870億円で取得。さらにCPグループは、伊藤忠が実施する1024億円の第三者割当増資を引き受ける。CPの投資子会社が4%、CPと日本政策投資銀行が折半出資する投資組合が0.9%を出資し、伊藤忠の事実上の筆頭株主となる。増資による株の希薄化を抑えるため、最大1100億円の自社株買いも実施する。

   大手商社は、世界中で成長が見込める企業に出資して経営に関与し、収益を上げてきた。だが一方的な部分出資など、緩やかな提携関係では成長にも限界がある。相手企業にとっては、商社側の都合で出資を引き上げられてしまう可能性も念頭に置かないといけない。そこで相互出資という、大きく踏み込んだ関係を構築し、「裏切られる不安」を解消したというのが今回の提携のポイントだ。

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