富士フイルム株が急騰、年初来高値 エボラ出血熱に同社インフル薬有望で

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「新薬」効果、株価も押し上げ

   米ブルームバーグは2014年8月7日付で、米国防総省のエイミー・デリックフロスト報道官の証言として、今後、エボラ出血熱に感染したサルに「ファビピラビル」を投与して効果を確認する作業を進め、9月中旬には暫定的な試験結果を得られる見通しである、と報じた。

   西アフリカでの死者が1000人に迫るなか、米国では未承認薬による治療がはじまった。リベリアでエボラ出血熱に感染した患者の治療にあたっていた米国人の男性医師と支援団体メンバーの女性の2人に、「ZMapp」と呼ばれる未承認薬を現地で投与した。

   ZMappは米カリフォルニア州の創薬ベンチャー企業が開発した新薬で、サルの動物実験で効果はあったが、ヒトに対する効果や安全性は確認されていない。ただ、薬の効果なのかどうかは不明だが、投与された2人は快方に向かっているとされる。

   WHOも、医学倫理の専門家らを集めて、開発段階にある治験薬の臨床使用に向けた検討をはじめる。

   富士フイルムHDはファビピラビルの米国の承認について、「米当局が判断することなので…」と言葉を濁すが、エボラ出血熱が終息する気配がないなかで、「新薬」への期待は否応なく高まる。

   「新薬」は富士フイルムHDの株価を押し上げ、8月7日には終値で前日比159円高の3089.5円を付けた。翌8日は一時、前日比140円高の3229.5円まで上昇。年初来高値を更新するなど、こちらも目が離せなくなっている。

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